カテゴリー
文化 歴史

スペイン紀行(2)コルドバ、グラナダ

オリーブの木がどこまでも続く
メスキータは美しいイスラム様式の寺院だったが、今はキリスト教会
マホガニー製のオルガン

スペインのコルドバで見たメスキータ(大聖堂)は、千年以上の歴史を刻む大聖堂。

イスラム様式でありながら、レンコンキスタ(キリスト教徒による国土回復戦争)で、キリスト教教会に変身した稀有の建造物とのこと。確かに息を飲む美しだった。

私は、その礼拝室で小さなパイプオルガンを見つけ、案内人に問うてみたところ、やはりマホガニー製。

1492年、イスラム教最後の拠点グラナダが陥落。同年、コロンブスが西インド諸島を発見。

これから西欧の残虐な世界支配が始まった。その象徴のひとつがこのオルガンじゃないかと思った。キューバのマホガニー材は西欧人の略奪で全滅したという話を聞いた。

事実なら、私は美しさよりもその陰にある「悲惨」をこそ指摘せざるを得ない。

アンダルシア地方はフラメンコ発祥の地と言われる

前ニ列めだったので、踊り子の汗まで飛沫となって、自分に降り注ぐかと思うほどの迫力。

眉間に寄せた皺、激しい振りには張り詰めた緊張感があった。

私は、流浪と迫害の中で鍛えられた「すごみ」を浴びたなと感じた。

地元歴30年を超える、自らもフラメンコを踊る案内役(日本人女性)によると、彼らはこうして暗い洞窟の中で同胞と踊りや歌を楽しんで来たのだという。

『「カミング・アウト?」そんな構え(気負い)はありません。確かに激しい差別のなかを生きて来たけど、彼らは自らの出自に誇り持ち、堂々と往来を生きて来たのだと思う』とのこと。

私は「勇気」をもらったなと思った。

作成者: webcitizen528

A Japanese man in Osaka

コメントを残す

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください